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原文 |
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現代語訳
宋天竺三藏 求那跋陀羅 譯
如是我聞。一時佛住舍衞國祇樹給孤獨園。爾時世尊告諸比丘。如我所説。安那般那念。汝等修習不。時有比丘名。阿梨瑟吒。於衆中坐。即從座起。整衣服爲佛作禮。右膝著地。合掌白佛言。世尊。世尊所説安那般那念。我已修習。佛告阿梨瑟吒比丘。汝云何修習我所説安那般那念。比丘白佛。世尊。我於過去諸行。不顧念。未來諸行。不生欣樂。於現在諸行。不生染著。於内外對礙想。善正除滅。我已如是。修世尊所説安那般那念。佛告阿梨瑟吒比丘。汝實修我所説安那般那念。非不修。然其比丘。於汝所修安那般那念所。更有勝妙。過其上者。何等是勝妙。過阿梨瑟吒所修安那般那念者。是比丘依止城邑聚落。如前廣説。乃至於滅出息。觀察善學。是名阿梨瑟吒比丘。勝妙過汝所修安那般那念者。佛説此經已。諸比丘聞佛所説。歡喜奉行
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宋天竺三蔵 求那跋陀羅 訳
是の如く我れ聞けり。一時、佛、舍衛國祇樹給孤獨園に住しき。爾の時、世尊、諸の比丘に告げたまはく。我が所説の如く、安那般那念を汝ら修習せるや不や、と。時に比丘有って阿梨瑟吒*1 と名づく。衆中に於て坐せり。即ち座より起ちて、衣服を整え、佛の為に禮を作し、右膝を地に著けて合掌*2 して佛に白して言さく。世尊、世尊所説の安那般那念を、我れ已に修習せり。佛、阿梨瑟吒比丘に告げたまはく。汝、云何が我が所説の安那般那念を修習せりや。比丘、佛に白さく。世尊、我れ過去の諸行に於て顧念せず、未来の諸行に欣楽を生ぜず。現在の所行に於て染著を生ぜず。内外の對礙想を善く正して除滅せり*3 。我れ已に是の如く、世尊所説の安那般那念を修せり、と。佛、阿梨瑟吒比丘に告げたまはく、汝、實に我が所説の安那般那念を修せり。修せざるに非ず。然るに其れ比丘、汝の修せる所の安那般那念の所より、更に勝妙にして其の上に過ぐる者あり。何らをか是れ勝妙にして阿梨瑟吒の修する所の安那般那念に過ぐる者なりや。是の比丘、城邑・聚落に依止し、前に廣説せるが如く乃至、息出滅を観察し善く学す。是れを、阿梨瑟吒比丘より勝妙にして、汝の修する所の安那般那念に過ぐる者と名づく、と。佛、此の経を説き已りたまひしに、諸の比丘、佛の所説を聞いて、歓喜奉行しき。
訓読文:沙門覺應
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宋天竺三藏 求那跋陀羅 訳
このように私は聞いた。ある時、仏陀は舎衛国は祇園精舎に留まっておられた。その時、世尊は告げられた。「比丘たちよ、私が説いている通りに、安那般那念を修習しているであろうか」と。その時、一人の比丘があって、その名は阿梨瑟吒(アリッタ)というのが、衆の中で坐っていた。(阿梨瑟吒は)座より立ち上がって袈裟衣を整えて、仏陀に礼拝をして、右膝を地につけ合掌し、仏陀に申し上げた。「世尊よ、世尊がお説きになられたところの安那般那念を、私はすでに修習しています」と。仏陀は、阿梨瑟吒比丘に告げられた。「汝は、どのように私が説くところの安那般那念を修習しているのであろうか」。(阿梨瑟吒)比丘は、仏陀に申し上げるには「世尊よ、私は過去の諸行について(あの時は良かった・悪かったなどと)顧みて懐かしむことなく、未来の諸行に(こうしたい・ああしたいとの)願望を起こさず、現在に行じていることにたいして執着を生じず、内と外との(認識対象について)嫌悪する想いを正しく除滅しています。私はすでにこのように、世尊がお説きになった安那般那念を修しています」と。仏陀は、阿梨瑟吒比丘に告げられた。「汝は実に私が説くところの安那般那念を修しており、修していないということはない。しかしながら、比丘よ、汝の修している安那般那念よりも、更に勝妙にしてその上に優れたものがある。何をもって勝妙にして阿梨瑟吒が修している安那般那念よりも優れたものというであろうか。比丘が、市街や村落に住み、…(先に広く説いたところに同じであり中略)…息出滅を観察し、善く行じる。これを、阿梨瑟吒比丘よりも勝妙にして、汝の修する安那般那念よりも優れたものというのである」と。仏陀がこの経を説き終わられたとき、諸々の比丘は、仏陀の所説を聞いて歓喜した。
現代語訳:沙門覺應
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* 『雑阿含経』第805経…SN. M/A,“Ariṭṭhasutta”と、全体としてよく一致している。
脚注:沙門覺應(慧照)
(Annotated by Bhikkhu Ñāṇajoti)
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